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中古パソコン紹介

 中古パソコンは、その前のオーナーによって4つに分類できます。平常時にはB.が流通規模が多くて、リサイクルPCとして大々的に販売されています。仕入れルートがあって古物商の免許をとれば中古品販売を始められるので多くの事業者がいます。

中古パソコンの分類
A.メーカー、販売代理店 注文キャンセルや返品となったPCがアウトレット品、再整備品、新古品として放出される。最新モデル、1世代前のモデル。新品並みの品質が保たれているが価格も新品並み。
B.大企業・組織 従業員用にまとまった台数のPCを購入して、使用後に下取りあるい廃棄はされる。法定耐用年数である4年前後の製品。従業員のPC取扱いの個人差はあるが日本では比較的程度の良いものが多い。
C.レンタル・リース 従業員用にまとまった台数のPCを借りて、使用後に返却されたPCが再度貸し出されずに放出される。法定耐用年数である4年前後の製品。発売後1~2年の製品は故障していることが多い。(例:液晶画面割れなど)
D.一般消費者 不要になったPCが買取店へ持ち込まれたもの。オークション、フリマサイトで個人売買されるもの。程度は様々、新しめのものから数十年前のものまである。大切に扱われていたものは程度がいいが不要品として粗雑に扱われていたりとトラブルも少なくない。

A.メーカー、販売代理店の扱う中古PC

 アウトレットPCはメーカーや販売店からほぼ未使用の状態で売り出されたものです。全くの新品で旧モデルの場合と新モデルだが開封済み、もしくはごく短期間使用されて返品されたものがあります。いずれの場合も、ほぼ新品と同じ状態であることが多く、新品より安く中古よりは高い価格設定になっているのが普通です。流通経路的には、多くのメーカー場合、中古ショップに行き着く前に自社のアウトレットサイトで提供されます。

 リフレッシュPC(再生PC)は、メーカーがユーザから下取りしたPCの消耗パーツを交換して、メーカー保証付で販売されるPCです。メーカーが保守部品を使って修理や消耗部品のメンテナンスを行っておりメーカーの動作保証がつきますので安心感があります。

B.大企業・組織から放出された中古PC

 大企業・組織で使用済のPCは、専門の産業廃棄物取扱事業者に引き取られてSSD/HDDストレージの抜取り・消去や破砕され、発売後4年程度のPC本体は輸出されたり、中古PCショップへ販売されます。中古PCショップではSSD等にOSをインストールして、一般消費者へ中古PCとして販売されます。
 4年以上古いPCでWindows 10のインストールが難しい機種はレトロPCとして価値のあるものを除いて、細分化の上でプラスチック、金属くずなどとして再資源化されます。
 「官庁・大企業使用済の中古PC」としてショッピングモールや集会施設で臨時販売する業者には要注意です。例えば10年ほど経った古いPCにWindows 11をインストールして最新OSインストール済として販売しているケースはMicrosoftのOS要件を満たしていないことを隠しているので悪徳業者だと私は思います。Windows 11の対応するCPUの要件としてはインテル第8世代Core iプロセッサーより世代数が上でなければなりません。2023年に発売のPCは第12~13世代なのでどれくらい古い物なのか、中古品として妥当な金額なのか冷静に判断した方がよいでしょう。

C.レンタル・リースから放出された中古PC

 レンタルは新品の製品価格の約1割が1か月の料金です。1~2年程度レンタルされます。リースのPCは契約年数に応じて料金が決められています。リースのトータル支払金額が3年くらいでは新品で購入するのと同額か少し高い金額になります。リースは固定資産を持ちたくない組織に人気です。(毎月費用計上できる点や、固定資産税、廃棄費用の分が有利です。)

発売後1~2年の中古PC

 軽度の故障であれば修理されて再度レンタルに回りますが、重度の故障品はジャンク品や訳アリ中古品として放出されます。自分で修理できればお得ですが素人は手を出さない方が無難です。

発売後4年以上の中古PC

 パソコンの耐用年数は4年と定められているのでレンタル・リース会社から中古PCとして放出されます。レンタル事業をするうえでクリーニングや再セットアップのノウハウの蓄積があるので大抵は自社のECサイトやオークションサイトでの販売をしています。ビジネスの一線では性能不足でも2台目のPCとしては十分なPCが沢山あります。中古PCの販売価格は期末の時期にPC入替で安くなりますが、平常時は比較的高いです。



D.一般消費者

 パソコンには数十年という中古市場があります。パソコン通信で個人間で売買したりすることになじみがあり、ネットオークションやフリマサイトを使いこなす人も大勢いるので一般消費者が売り手になっています。
 PC購入者が丁寧に使っていたものが中古PCとして放出されることもありますが、不要品の買取事業者、中古ショップのネットオークション部門や転売をしている個人事業主も参入しているので様々な程度のPCが流通しています。

 オークションやフリマのポータルサイトを利用する場合には、出品者の取引履歴、商品説明をよく読んで納得してから入札することがトラブルなく取引する秘訣です。傷や汚れの感じ方には個人差がありますし、故障個所を検品するスキルも違うのでよく見極めることが大切です。
 説明が良く書いてあるから商品が良いかというと一概には言えませんし、オークションであれば価格が競り上がるので価格に見合わなくなることもあります。ちょっと問題がありそうな感じの方が競合がいないのでお得に落札できたりします。お互いに煩わしいことを避けようと応対・返品をしないというノークレーム・ノーリターンの約束をして取引をすることもしばしば行われます。

中古品のメリット/デメリット

 中古品の定義はとても広いですが、広義には新品以外のすべてのものが中古品として取り扱われます。新品でも商品が壊れていたり汚れていることはありますが、使用済みであれば相応の傷汚れ、劣化は起きていると考えるべきです。
 中古PCの上級者ともなると、中古品の中でも故障品(ジャンク品)として売られているPCを買い集めて、異なる故障個所の2台のPCから1台の正常動作PCを組み上げたりする楽しみもあります。「電源が入らなくてもかまいません」あなたの要らなくなったPC、誰かがそのPCを必要としているはずです。例えば液晶画面割れと通電しないPCは良いコンビです。

メリット
  • 新品では手が出なかった商品を買える
  • 珍しい商品を格安で買える
  • パーツ取り用のドナーPCを手に入れられる
デメリット
  • 汚れ(例:大量のホコリ、油、薬品等の付着)
  • 臭い(例:たばこやペットなどの匂い)
  • 故障個所がある(例:筐体のヒビ割れ)
  • 劣化が進んでいて壊れやすい(例:ファンの異音、バッテリー、コンデンサの劣化)


更新履歴

更新日:2023年06月03日
作成日:NX-Station前サイトから移行
その他:

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