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メモリーの規格リスト

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DDR4 DIMMとSO-DIMM

 パソコン用を中心としたメモリーの規格の紹介です。写真では緑色の基板がメモリモジュールで、上がSO-DIMM、下がDIMMです。メモリモジュール上の黒色の四角い半導体がメモリチップです。メモリチップとメモリモジュールの2つの規格が存在し、メモリチップ規格は最大動作周波数、モジュール規格は搭載メモリチップの転送速度を示しています。
 
 メモリチップは単体でグラフィックカードやスマホ、ゲーム機のメモリとしても採用されています。DIMM/SO-DIMMモジュールはパソコン用とパーツを共通化しているストレージ装置やプリンターのような機器に組み込むことができる場合もあります。SO-DIMM (Small Outline Dual In-line Memory Module)はDIMMの基盤を小さくしたものです。なお、サーバー用には別の規格があり信頼性を高めるための仕組みが追加されています。

DIMM(デスクトップ用メモリー)
DDR5 SDRAM 2020年7月14日に発表されたJEDEC 半導体技術協会が策定した標準規格。前世代のDDR4より2倍の帯域幅をサポート。電圧1.1V。参考:JEDEC DDR5
DDR4 SDRAM 2012年9月に発表されたJEDEC 半導体技術協会が策定した標準規格。前世代のDDR3より2倍の帯域幅をサポート。電圧1.2V。参考:JEDEC DDR4
DDR3 SDRAM 2005年に発表されたJEDEC 半導体技術協会が策定した標準規格。前世代のDDR2より2倍の帯域幅をサポート。電圧1.5V。
DDR2 SDRAM 2003年に発表されたJEDEC 半導体技術協会が策定した標準規格。前世代のDDRより2倍、SDRAMの4倍の帯域幅をサポート。電圧1.8V。
DDR SDRAM SDRAMの一種であるがクロックの立ち上がり/立ち下がりの両方を使うことでSDRAMの倍速(Double-Data-Rate)でデータを転送する。184ピンDIMM
SDRAM コンピューターのシステムバスに同期して動作するDRAM。Synchronous Dynamic Random Access Memoryの頭文字をとってSDRAMと呼ぶ。168ピンDIMM

SO-DIMM / S.O.DIMM(ノートパソコン/スリムパソコン用メモリー)
DDR5 SDRAM DDR5 SDRAM SO-DIMMは262ピン。
DDR4 SDRAM DDR4 SDRAM SO-DIMMは260ピン。
DDR3 SDRAM DDR3 SDRAM SO-DIMMは204ピン。
DDR2 SDRAM DDR2 SDRAM SO-DIMMは200ピン。
DDR SDRAM DDR SDRAM SO-DIMMは200ピン。
SDRAM SDRAM SO-DIMMは機器に対応したピン数が異なるモジュールが用意されている。

そのほか
SIMM Single In-line Memory Moduleの頭文字をとってSIMMと呼ぶ。30ピン SIMM、72ピン SIMM。
RIMM Rambus In-line Memory Moduleの頭文字をとってRIMMと呼ぶ。Rambus社が開発

メモリのあれこれ

 メモリモジュールは規格が策定された後、各メーカーから規格に沿った製品が発売されます。しばらくすると生産工程が成熟して、高クロック対応やオーバークロック対応の高速な製品が発売されます。メモリモジュールは下位互換性が確保されているので、メモリコントローラーによって高クロック品を低クロックで動作させることは可能で高クロック品と低クロック品を混在させた場合に低クロックで動作させる仕組みが備わっています。
 例えば、PC側のメモリスロットがDDR4-2666対応であれば、DDR4-3200対応のメモリをDDR4-2666動作で使用することができます。DDR4-2400対応メモリだとDDR4-2400動作になってしまいます。同価格であれば高クロック品を買ってもデメリットはないと思います。低クロック品の方はメモリ規格ができた時に登場した商品なので定価が高めで、その規格のメモリ価格がこなれてくると概して高クロックのほうが安かったりします。

 モジュール(基板)の大きさがDIMM / SO-DIMMでは違うことから誤って取り付けようとしてしまうことは少ないと思います。しかし、DIMMでメモリのDDRの世代が異なるだけで切り欠きの位置やピン数がわずかに異なるだけ見た目がよく似ています。規格や型番も似ています。パソコンに慣れてきて、複数台のPCを所有し、自分でメモリ増設をするようになってくると、メモリを誤って買ってしまったり、取り付けようとしてメモリスロットを破損させてしまうことが少なくありません。
 半導体メーカーの工場のメモリチップの生産ラインが最新世代に切り替わった後は旧世代のメモリチップが生産されなくなります。そこまで年数がたつとPCの方も買い替え時期になっているはずですがそのまま使い続ける場合にはメモリ増設の最後のチャンスです。同じ規格で最大容量のメモリモジュールは旧世代になっても増設需要があるために人気があります。一方で低容量の商品はスロット数に限りがあるので人気が無くなり、大容量品への交換に伴って中古市場に放出されるためますます低価格になります。

 例えば、1GB/2GB/4GB/8GB/16GBのメモリモジュールが販売されている場合に、市場に登場初期では2GB/4GBの普及サイズがGBあたりの容量単価が最も安くなっていて経済性があります。コスパ重視ならPCに最初に搭載するメモリはこれで決まりです。DIMM 2スロットのPCであれば、必要容量を2枚のモジュールで満たすよりも1枚にしておいたほうが後で空きスロットに増設できます。当初は4GBや8GBでPCを使い始めて、後でメモリが安くなった時に8GBか16GBを増設するという運用になります。
 DDR4では例外と言えるかもしれない状況がありました。メモリチップの集積密度の進歩で32GBのメモリモジュールが後から追加で発売されたのでした。CPUやチップセットでは理論上使用可能なサイズでしたがPC発売時点で存在しなかったサイズのメモリモジュールだったために「32GB対応」と明記されていない状態で人柱になって試してみるということもありました。そのPCのカタログ値としては最大32GB (16GB x 2)でしたが、実際には64GB (32GB x2)を利用できました。仮想PCソフトウェアの運用など大量のメモリを必要とする用途で快適に使うことができたのでした。メモリスロットが4つのマザーボードでは 32GB x 4の128GBでの使用も可能だったようです。
 メモリ購入の際には相性保証がついているショップや返品が可能なショップを利用すると使用できない商品を買ってしまって死蔵品になるリスクを回避できます。

メーカー製PC、カスタマイズPC (CTO)のメモリ

 メーカー製のPCはたいていの場合、その機種に正式に対応する増設メモリオプション、つまりメーカー純正のメモリモジュールのみが保証対象として扱うこととしています。下記に挙げるような市販のメモリーよりもかなり割高になっています。CTOで購入した場合にはPC本体と同様の保証を受けられることを考えても私は高すぎると思います。メモリーは随時買い付け(スポット)価格の変動が大きい傾向にあるので利益や余裕分がかなり乗せられています。
 メモリモジュールは定格の電圧、クロックで使用する通常の使い方で故障する確率は非常に低いことや規格通りであればメーカーが異なっても同等の性能が得られるのでPCメーカーとは別のサードパーティーの商品を選ぶことによって予算を節約できます。アマゾンのメモリーで価格をチェックしてみてください。

個人向け

法人向け

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売れ行きの傾向を見ると、やはり容量あたりの単価の安い中クラスの容量が人気です。1枚当たり 8 / 16 / 32GBだと 16GBが売れています。
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更新履歴

更新日:2023年06月11日
作成日:NX-Station前サイトから移行
その他:最新化

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