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スキルアップ

 一生同じ職種で同じ仕事をしなければならないといけないとなるとその変化の無さに安堵する人がいる一方で、成長しないことについて将来に不安を覚える人も多いものです。仕事のスキルを身につけて、職場の職能等級を上げる、業界や国の資格・検定に合格する、昇進して班長、教育係、リーダー、マネージャー(職場長)を目指すのが多くの職場に共通する仕組みです。

技能検定パンフレット 令和5年度版 一般用技能検定パンフレット 令和5年度版 学生用
画像は技能検定のパンフレット 令和5年度版 一般用、学生用より引用

目次
社内検定 企業や団体が従業員等を対象に行う検定制度を社内検定と呼びます。主に知識や技能・技術の向上、従業員のモチベーションアップを目的としています。
技能検定 日本の国家検定制度です。働くうえで身につける、または必要とされる技能の習得レベルを評価します。機械加工、建築大工やファイナンシャル・プランニングなど全部で131職種(※2023年4月1日時点)の試験があります。
コンテスト 技能検定1級合格者を対象とした技を競い合う「技能グランプリ」が実施されているほか、ものづくりに携わる若手、青年層を対象としたコンテストを開催しています。各種業界団体が実施する競技会もあります。
制作・発表 Youtube、Twitter、Facebook、InstagramなどのSNSに制作物や工程を投稿したり、Webサイトで発表することで制作の課程やスキルを披露します。
スキルマップ 従業員が業務を遂行するにあたって、必要な能力=スキルを持っているかどうかを確認、記録し、見える化するためのツールがスキルマップです。実務について能力ユニット、能力範囲ごと本人と上司が評価し、評点を付けます。
職務経歴 就業した企業、部署、プロジェクト概要や担当業務、成果などの職務実績を記録します。身につけたスキルや取得した資格、受賞歴なども年月とともに記録します。技能検定のように3級取得後にさらに経験を積んで上級にチャレンジする際の計画にも役立ちます。こちらは就業企業が提供するものを利用するのではなく、転職やフリーランスで独立した時に利用するので手元で作成して残しておきます。

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社内検定

社内検定とは

企業や団体が従業員等を対象に行う検定制度を社内検定と呼びます。主に知識や技能・技術の向上、従業員のモチベーションアップを目的としています。大手製造業やサービス業の企業が導入していることを公表しています。対外的に公表していなくても職場内訓練(OJT)、社内研修制度と合わせて実施している企業が多いと思われますので就業している企業の制度を職場担当者に問い合わせてみるとよいでしょう。

社内検定認定制度

企業や団体が従業員等を対象に行う検定制度(社内検定)のうち一定の基準を満たすものを厚生労働大臣が認定する制度です。認定社内検定を導入している企業・団体として紹介されるほか、指定のロゴマークを使用できます。→ 社内検定認定制度

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技能検定

技能検定とは

 日本の国家検定制度です。働くうえで身につける、または必要とされる技能の習得レベルを評価します。機械加工、建築大工やファイナンシャル・プランニングなど全部で131職種(※2023年4月1日時点)の試験があります。試験に合格すると合格証書が交付され、「技能士」と名乗ることができます。
→ 厚生労働省 技能検定制度について

受検資格

 受検する職種での仕事の経験年数(実務経験年数)によって受検できる等級が異なります。試験は学科試験と実技試験(製作等作業試験/計画立案等作業)から構成されています。実技試験では課題が与えられて製作する形式です。試験の難易度によって1級、2級、3級に分かれます。また、職種によっては難易度を分けないで行う単一等級もあります。さらに、職種によっては管理・監督者向けの特級があります。

合格したら

 技能検定の合格者に対しては、厚生労働大臣から技能士章が交付されます。1級合格者は職業訓練施設の職業訓練指導員受験資格を得ることができます。労働安全衛生法、作業環境測定法、建設業法に関係する資格試験の科目や講習の免除が受けられます。熟練技能者による技能伝承・人材育成のための「ものづくりマイスター制度」もあります。
技のとびら」 (https://waza.mhlw.go.jp/)

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コンテスト

 技能検定1級合格者を対象とした技を競い合う「技能グランプリ」が実施されているほか、ものづくりに携わる若手、青年層を対象としたコンテストを開催しています。各種業界団体が実施する競技会もあります。コンテストの出場、入賞によって所属企業、個人の業界内での知名度を上げることができます。

中央職業能力開発協会
技能グランプリ
技能五輪全国大会

 コンテストには参加資格や条件があるほか、職場の推薦や承認が必要になる場合があります。

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制作・発表

SNSへの投稿

 Youtube、Twitter、Facebook、InstagramなどのSNSに制作物や工程を投稿したり、Webサイトで発表することで制作の課程やスキルを披露します。制作物を販売したり、新たな仕事の受注、一緒に働く仲間の確保につなげることができます。近年はインターネットへの発信を会社全体で取り組んでいる企業が増えています。

展示会への出展

 従来から続いている発表の方法としては業界や地域で開催している展示会への出展があります。ニーズを把握し、新しい販路を見つけることが期待できます。そして、積極的にブランディングして、高品質・高単価な仕事をして高い給料を出すことで良いサイクルを回せます。

 同業他者とリソースを融通できるような関係を築いておくと突発的な出来事に対応しやすくなります。

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スキルマップ

スキルマップとは

従業員が業務を遂行するにあたって、必要な能力=スキルを持っているかどうかを確認、記録し、見える化するためのツールがスキルマップです。実務について能力ユニット、能力範囲ごと本人と上司が評価し、評点を付けます。客観性を担保するために社内検定や技能検定を利用する場合もあります。職場内訓練(OJT)の一環として実施します。例えばタレントマネジメントシステム「カオナビ」のような人事・人材系のクラウドサービスの機能として提供されているものを利用したり、人事部門がExcelシートで作成して運用している場合など様々です。

人事管理・タレントマネジメント

 組織が大きくなると社長(親方)が社員(弟子)の人事管理、業務シフトの割振りを考えるのが量・時間的に難しくなります。管理職を登用しても要員のスキルマップが無ければスキルを考えて人員配置することができません。

 スキルマップとシフト管理を組み合わせて活用することで管理側は適材適所に人員を配置できます。労働者側としても得意な業務が割り当てられて実力を発揮しやすくなります。

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職務経歴

 就業した企業、部署、プロジェクト概要や担当業務、成果などの職務実績を記録します。身につけたスキルや取得した資格、受賞歴なども年月とともに記録します。技能検定のように3級取得後にさらに経験を積んで上級にチャレンジする際の計画にも役立ちます。こちらは就業企業が提供するものを利用するのではなく、転職やフリーランスで独立した時に利用するので手元で作成して残しておきます。入社した時にはすぐに転職するつもりがなくてもいざ転職活動を始めたときに過去を振り返って作成するとなると大変です。書式は大抵の転職情報サイトや企業の中途採用の応募ページに用意されているので自身の業種に合ったものを入手して活用するといいでしょう。書き方や例文も載っています。

 職務経歴書に記載したら転職サイトに登録すると、スカウト・候補企業の提案や応募用に添削を受けられます。ちなみに在職中に転職活動すると足元を見られることが少ないので年収アップや就労条件の向上に繋がります。(反対に退職後に転職・就職活動すると条件が悪くなりがちです。前職と同程度かそれ以下でも働くと思われるので年収UPが遠のいてしまいます。離職者が多い職場は採用数を増やしているので採用されやすいのです。)

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関連リンク
厚生労働省 キャリアアップのためにご自身の能力を確認したい方や、人材育成や中途採用などのために従業員の方の能力を把握したい方などにおすすめの制度を紹介しています。技能検定・社内検定・職業能力評価基準
中央職業能力開発協会 職業能力評価の専門機関。国家資格「技能検定」をはじめとする各種資格試験の実施や、「技能五輪大会」「技能グランプリ」等の競技大会、様々なセミナー・相談を行っています。コンピュータサービス技能評価試験ビジネス・キャリア検定も実施しています。

関連コンテンツ
仕事術 特選街情報 NX-Station Blogのテーマ別記事「仕事術」のコーナー。

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更新履歴

2023年7月19日 更新(執筆:SENRI)

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