IF-2560の特徴
IF-2560は、NEC製SCSIインターフェースカード PC-9801FA-02と
上位互換性を持っています。
DMA転送に加え、FIFO転送モードを採用し、データ転送速度を飛躍的に向上させています。
このボードに搭載のFIFO転送モードは、W-FIFOとよばれる1ワードを2バイトにした方式が採用されていて、従来のFIFOよりも約1.5倍高速です。
本ボードは、MS-DOS,MS-Windiws 3.1,Windows95に対応しています。
Windows95にも標準でドライバがあります｡
目次 [
対応機種] [
ディップスイッチの設定]
対応機種
NEC PC-9801 / PC-9821 SCSI専用スロットを持つ機種
PC-9801FA/U2,FA/2
PC-9821Ae/U2,As/U2,Ap/U2,As2,Ap2,As3,Ap3,Af,An
PC-9821FA/U5,FA/5などのNEC SCSIインターフェースボード PC-9801FA-02搭載機種
および、PC-9821Ap2/C9T，An/C9TなどのPC-9821A-E10搭載機種にもIF-2560は搭載可能ですが、
差し替えてのご使用となります。
IF-2560には製造上いくつかの種類があります。
PC-9801FA対応の当初発売された物を改良し、PC-9821 MATEシリーズ対応となった物があります。
見分け方としては、ボード背面のSCSIコネクタの右側に「Ｍ対応」というシールがあれば
改良型の新しいタイプのボードです。
2022年リニューアル時のコメント
ファイルスロットでSCSI機器を使うなら、ICM IF-2560かNEC PC-9821A-E10は保有しておきたいアイテムです。
IF-2560のディップスイッチの設定
IF-2560上には、いずれも赤色の8連のディップスイッチSW1,SW2と、4連のディップスイッチSW3があります。
ディップスイッチの役割
IF-2560上のディップスイッチの役割について、SW1,SW2およびSW3には、以下の役割があります。
SW1
- IF-2560自身のSCSI-IDの設定
- IF-2560が使用する割り込みレベルの設定
- IF-2560使用するDMAチャンネルの設定
SW2
- IF-2560上のROMのローカルメモリアドレスの設定
- パソコンに依存するスイッチ
SW3
- I/Oポートアドレスの設定
- DMA転送モードとFIFO転送モードの切り替え
SW1 SCSI-ID,割り込み,DMAの設定
SCSI-ID
| ID | SW1-1 | SW1-2 | SW1-3 |
|---|
| 0 | OFF | OFF | OFF |
| 1 | ON | OFF | OFF |
| 2 | OFF | ON | OFF |
| 3 | ON | ON | OFF |
| 4 | OFF | OFF | ON |
| 5 | ON | OFF | ON |
| 6 | OFF | ON | ON |
| 7 * | ON | ON | ON |
* 標準出荷時設定
割り込み
| 割り込みレベル(INT表記) | SW1-4 | SW1-5 | SW1-6 |
|---|
| INT0 * | OFF | OFF | OFF |
| INT1 | ON | OFF | OFF |
| INT2 | OFF | ON | OFF |
| INT3 | ON | ON | OFF |
| INT5 | ON | OFF | ON |
| INT6 | OFF | ON | ON |
* 標準出荷時設定 INT0(IRQ3)
DMA
| DMAチャネル | SW1-7 | SW1-8 |
|---|
| DMA0 | OFF | OFF |
| DMA3 * | ON | ON |
* 標準出荷時設定はDMA3
SW2 ROMアドレス、ROM有効・無効の設定
ROMアドレス・機種タイプ
| 機種タイプ | SW2-1 | SW2-2 | SW2-3 | SW2-4 | SW2-5 | SW2-6 | SW2-7 |
|---|
| ハイレゾ専用機 | × | × | × | OFF | ON | OFF | OFF |
| ノーマル・ハイレゾ兼用機 | OFF | ON | ON | OFF | ON | OFF | ON |
| ノーマル専用機 | OFF | ON | ON | × | × | ON | ON |
配置アドレスはノーマルモードDC00h、ハイレゾモードEC00h。
なおノーマルモードにおいて、SW2-2とSW2-3をともにOFFにするとD000hに配置される。
ROM有効
| SCSI BIOS ROM | SW2-8 |
|---|
| 有効 * | ON |
| 無効 | OFF |
* 標準出荷時設定 ON(ROM有効)
SW3 I/Oアドレス、転送モードの設定
I/Oアドレス
| I/Oアドレス | SW3-1 | SW3-2 |
|---|
| CCxh * | ON | ON |
| CDxh | OFF | ON |
| CExh | ON | OFF |
| CFxh | OFF | OFF |
* 標準出荷時設定 CCx
転送モード
| 転送モード | SW3-3 | SW3-4 |
|---|
| FIFO * | ON | 未使用 |
| DMA | OFF | 未使用 |
* 標準出荷時設定 FIFO
FIFOの使用できない機種では、DMAで使用してください。
注意点
FIFO転送モードを選択していても、DMAチャンネルの設定はきちんと行ってください。
データ転送時にはDMAを使用しませんが、ステータスその他コマンド実行時に
DMAを使用します。DMAチャンネルの重複がないように気をつけてください。
IF-2560のDMAチャンネルの設定をチャンネル0に設定してある場合、パソコン本体のシステムセットアップメニュー
によって、IF-2560のチャンネルをチャンネル0またはチャンネル1のいずれかを使用するか選択できます。
このときの設定はパソコン側で行われるため、IF-2560のディップスイッチの設定は必ずチャンネル0にしておいてください。
