PC-9801NS/Aの概要
PC-9801NS/Aはモノクロ液晶ノートPCです。印刷物、写真もテレビ、映画も最初はモノクロでノートパソコンの液晶も最初はモノクロでした。
カラー液晶のPC-9801NA/Cが登場した後も細々と残っていたモノクロ液晶の機種です。
いろいろなフリーソフトのお世話になってWin95が何とか動いています。モノクロなんで長時間使用していても目が疲れないので、ワープロ&プログラム用です。
PC-9801NS/Aについて
PC-9801NS/Aの基本構成
際立つ速さと拡張性。
型名 | PC-9801NS/A340 |
標準価格 | 398,000円(税別) |
CPU | i484SX(33MHz) |
内蔵キャッシュメモリ | 8KB |
MAIN RAM | 10MB[1.6MB+8MB(NE34-8M)] |
VIDEO RAM | 12KB(テキスト表示用) |
表示素子 | 8.9 inch モノクロ液晶[640 x 400]、8階調 |
GA | ** |
HDD | 340MB(2.5inch IDE(PC-HD340N相当品)) |
FDD | 1.44MB x1 |
RAM DRIVE | 1ドライブ内蔵 |
インターフェース | マウス(バスマウス、ミニDIM9ピン)、プリンタ(パラレル、ハーフピッチ36ピン)、
シリアル([最大9600Kbps]、ハーフピッチ14ピン )、ディスプレイ(アナログRGB、ミニDIM10ピン)、
テンキー(PC-9821N-23用、ミニDIN8ピン) |
PCカードスロット | TYPE 2 x1 |
拡張バス | 110Pin x1 |
AC | PC-9801N-12L (INPUT:AC100V 50/60Hz 72VA / OUTPUT DC*V *A) |
BATTRY | PC-9801N-11 (定格 **V **mAh) |
OS | MS-Windows 95 & MS-DOS Version 6.2 |
2022年リニューアル時のコメント
PC-9801NS/Aは1994年1月発売でした。1989年発売のノートパソコン PC-9801Nの系統の基本的なスペックの98Noteでした。
当時はまだノートパソコンを持って仕事をすることは超先進的なビジネスパーソンでかなりレアでした。電車の中で使っている人はまず見かけなかったです。それもそのはず、カタログ値で1.5時間しかバッテリが持ちませんでした。
NS/AにもWindows95計画
Windows95のインストール方法
注意:
PC-9801NS/Aは、メーカーの発表したWindows95対応機種ではありません。その点に十分に注意して、以下をお読みください。
フロッピー版Windows95の場合は[3]より
CD-ROM版Windows95の場合の手順
[1]標準の構成ではでCD-ROMが使えないので、
SCSIかIDEのCD-ROMドライブを接続します。せっかく拡張バスがあるので、
そこに接続するSCSIインターフェースも良いかもしれません。
うちのNS/Aには、ICM製IF-2660というSCSIアダプタを使いました。
PC-9801N-08経由で、SCSIボードを使うのもいいかも。
PC-CARDで接続するには、NS/Aはちょっと不便です。
カードスロットが特殊(初期の規格)のため、
サポートソフトを買わなくてはいけません。
NEC製でPS-1220-30というサポートソフトです。
(Windows95上のみPCカード使用であれば不要 )
[2]CD-ROMドライブのドライバをインストールして、
CD-ROMを使える環境を整える。
[3]Windowsのセットアップを開始する。
途中でビデオドライバを選ぶところがあるので適当に(21用とかNe用とか)を選ぶ。
[4]セットアップ終了後、再起動するとsafeモードになってしまうが、
気にせず起動し、フリーソフトの「600×400再利用計画」をインストールして、
もう一度起動し直す。
[5]これで無事起動できれば成功です。
システムのプロパティでNe用のドライバに「×」か「!」がついていると思います。
もちろん、あるはずもないので削除します。
あとは好みで、仮想画面をサポートしてくれるソフトを使って
モノクロWindowsの世界を満喫してください。ただ、
グラフィックアクセラレータなんかはもちろんないのでスクロールもゆっくりです。
2022年リニューアル時の感想
1994年はバブル経済の余韻を残しながら、Windows3.1とインターネット(まだダイヤルアップが主流)が流行していた時代です。
少し無理して稼げば新しいPCを買うことはできたとはいえ、古いPCも無駄には出来ないという思いでWindows95化を試したと思います。
1993年には日本国内のパソコン出荷台数は 238万台、1994年には 335万台、Windows95が発売された1995年には 570万台。(2020年は1200万台)
PCが企業や家庭に普及した時期です。Microsoft Windows NT 3.1の発売とMS-DOSのサポート終了が発表されたのもこの年の出来事でした。
NS/AのCPUアップグレード
NS/AにNe用CPUアクセラレータを載せてみる
注意: PC-9801NS/Aは、メーカーの発表したPK-Neの対応機種ではありません。つまり、保証対象外ですのでその点に注意して、以下をお読みください。
PK-Ne100を載せてみましたが、95の起動中にリセットがかかったり、ハングアップ
してうまく起動しなかったです。
恐らく電源不足だと思います。
対応するCPUアクセラレータ
アイオーデータ PK-NSA100-L
メルコ HNS-33TJ
2022年リニューアル時の感想
PC-9821Ne用に購入したCPUアクセラレータがあったので試したのだと思います。NS/AのACアダプタでは電源供給が足りなかったと気付いていて、別の強力な電源からの電源供給を試みなかったようなので軽く試したのでしょう。
主な周辺機器
PC-9801NS/A用の周辺機器をリストアップ
PC-9801、98Noteで汎用的に使える周辺機器については省いています。
拡張機器(主なもの) |
種類 |
型番 |
品名 |
仕様 |
対応機種 |
標準価格 |
増設メモリ |
PC-9801NS/A-B01 |
増設RAMボード(8MB) |
- |
PC-9801NS/A,NS/A120,NS/A340 |
*** |
PC-9801NS/A-B02 |
増設RAMボード(12MB) |
- |
*** |
PC-9801NS/A-B03 |
増設RAMボード(16MB) |
- |
*** |
バッテリパック |
PC-9801N-11 |
バッテリパック |
標準で1個付属 |
PC-9801N, NV, NS, NS/T, NS/E, NS/A, NS/A120, NS/A340 |
9,000 |
セカンドバッテリパック |
PC-9801NV-13 |
セカンドバッテリパック |
セカンドバッテリスロットに装着 |
PC-9801N, NV, NS, NS/T, NS/E, NS/A, NS/A120, NS/A340 |
9,000 |
CRT接続ケーブル |
PC-9801NS/L-01 |
CRT接続ケーブル |
RGB信号をモニタに出力するためのケーブル |
PC-9801NS/L, NS/A, NS/A120, NS/A340 |
5,000 |
充電器 |
PC-9801N-18 |
充電器 |
バッテリパックを充電する |
PC-9801N, NV, NS, NS/L, NS/E, NS/T, NS/A, NS/A120, NS/A340 |
5,000 |
2022年リニューアル時のコメント
中古で見かける機体はバッテリパックが劣化しやすく腐食、液漏れを起こしていることがありました。バッテリパックからノートPCのマザーボードなどへ浸透すると被害が広がるのでバッテリパックは外して保管が安心です。レトロPCを末永くよい状態で保管するには気を付けなければなりません。
数十年前から個人でセルの入れ替えに挑戦している人がいましたね。(
オールド98ノート バッテリー復活作戦[ZnO's Techincal Laboratory])
年々バッテリーセルの交換技術が進化していてセル交換業者に手持ちのバッテリパックを送って入れ替えする方式から、リサイクル回収したバッテリパックを再生して再生バッテリとして販売する事業者も出てきました。