PC-9821Nb7/5の概要
廉価版のPC-9821 Lavie Nb7シリーズです。PC-9821Nb7/5はCD-ROMなし、HDD 540MBです。
PC-9821Nb7/C8とほぼ共通です。PC-9821Naシリーズが高機能路線で、PC-9821Nbシリーズが普及価格路線に位置付けられていました。
FM音源が無く、MS-DOSのゲーム用途には向いていないため中古の価格も低めでした。レトロPCブームになってもあまり注目されていません。最後の98Noteの系統であるPC-9821Nrシリーズと共通部分も多いので部品の活用にストックして置くことも多かったです。
98Lavie Nb7/5の仕様
98Lavie Nb7/5
| 型名 |
PC-9821Nb7/5 |
| 価格 |
398,000円 |
| CPU |
Intel Pentiumプロセッサ(75MHz) |
| キャッシュメモリ |
16KB |
| 搭載メインメモリ |
8MB + 8MB (NEC PC-9821NA9-B01) |
| 最大メインメモリ |
40MB |
| メモリ備考 |
PC-9821Na9/12/13/15シリーズ用メモリが使用可能 |
| Windowsアクセラレータチップ |
32ビット |
| グラフィック表示 |
640×480ドット(26万色中256色/65,536色/1,677万色)
マルチシンクディスプレイ接続時：640×480ドット(1677万色)，
800×600ドット(1677万色)，1024×768ドット(65536色) |
| PCM録音再生機能 |
内蔵(モノラルスピーカ/マイク) |
| FM音源機能 |
なし |
| スピーカ |
モノラルスピーカ |
| マイク |
マイクロホン内蔵 |
| ポインティングデバイス |
98スライドパッド標準装備 |
フロッピーディスク
ドライブ |
3.5インチフロッピーディスクドライブ標準内蔵 |
ハードディスク
ドライブ |
内蔵(約540MB)
|
| CD-ROMドライブ |
なし(PC-9821NB-C01(4倍速)をドライブベイに内蔵可能) |
| インターフェイス |
マウス(ミニDIN9ピン)，キーボード
(ミニDIN8ピン，フルキーボードとテンキーボードをサポート)，プリンタ(パラレル，ハーフピッチ36ピン)，シリアル(ハーフピッチ14ピン)，ディスプレイ(アナログRGB，ミニD-sub15ピン)，赤外線通信(IrDA規格準拠)，外付けFDD用コネクタ，ヘッドホン出力(ステレオ，ミニジャック) |
| ネットワーク |
オプション(PCカードにより利用可能) |
| 通信機能 |
オプション(PCカードにより利用可能) |
| 赤外線通信機能 |
IrDA規格準拠 |
| PCカードスロット |
TYPEII×2スロット(TYPE3×1スロットとしても使用可)[JEIDA Ver4.2 / PCMCIA2.1仕様準拠] |
| ドライブベイ |
1スロット:CD-ROM実装済，バッテリパック(オプション)／FDD／CD-ROMドライブ(オプション)を排他で実装可能(CD-ROM，FDD標準添付) |
| 電源 |
リチウムイオンバッテリまたはAC100V±10％，50/60Hz(ACアダプタ経由)，ソフトウェアパワーOFF対応 |
| バッテリ駆動時間 |
約1.4〜2.0時間(バッテリ2個使用時：約3.0〜4.2時間) |
| バッテリ充電時間 |
電源ON時：約6.0時間，電源OFF時：約2.5時間 |
| 消費電力 |
約17W(内蔵オプション最大接続時：約33W)パワーマネジメント機能自動または任意設定可能(液晶ディスプレイ/固定ディスク/CPU自動停止，レジューム，CRT節電機能) |
エネルギー
消費効率 |
4.7W(ACアダプタ含む) |
| 本体外形寸法 |
297(W)×241(D)×60(H)mm(突起物含まず) |
| 本体重量 |
約3.1kg |
| インストールOS |
Windows95/3.1 |
| ディスプレイ仕様 |
10.4インチTFTカラー液晶(640×480ドット) |
2022年リニューアル時のコメント
PC-9821Nb7/C8のページに書いたのと同じです。大切に保管されていたPC-9821Nbでも天板を閉じた状態だと、液晶パネルの表面の偏光板に使用されている接着剤の化学変化(加水分解)により、ビネガーシンドロームを発症します。目視で容易に分かるほど表面が結晶でざらざらした状態が見られます。近年オークションサイトに出品されたものも症状が出たものが多いです。この状態のものは基板上の電解コンデンサの液漏れも併発していることが多く、通電不可・表示不可となっています。
可動状態にしようとすると偏光板の剥離・洗浄もしくは代わりの偏光板の取り付け、電解コンデンサの取り換えといった本格的な修復作業が必要です。経年劣化を避けて動態保管に務めるのは困難を伴いますね。
アップグレードについて
PC-9821Nb7/C8のページに書いたのと同じです。
PC-9821Nb7のHDDの換装
PC本体からHDDパック(2.5インチHDD固定金具)を取り外して、金具にネジ止めされているHDDを交換出来ます。
主に7/9/12/15/21mm厚の2.5インチIDEが流通していますが元のHDDよりも厚いものは内蔵できないため、換装前に内蔵されているHDDを調べて置く必要があります。
なお、PC-9821Nb7を含む前期型のPCは容量4.3GBの壁が存在します。
PC-9821Nb7で使える周辺機器
サイズ・電気信号が共通化されている機器はPC-9821Nb/Nrシリーズで相互に利用可能です。
PC-9821Nr13/15/150のFDDが使えました。
PC-9821Nr13/D10とPC-9821Nr15/S10とPC-9821Nr150/X14Fの内蔵FDDを
ドライブベイと外付けケーブルに接続してみました。
どちらもきちんと動作しました。ただ、ちょっと色が違うのが難点かな。
PC-9821Nr15/150のCD-ROMが使えました。
PC-9821Nr15/S10とPC-9821Nr150/X14Fの内蔵CD-ROM(10倍速)をドライブベイに接続してみました。
どちらもきちんと動作しました。こちらも、ちょっと色が違うのが難点かな。
PC-9821NrシリーズとPC-9821NbシリーズのHDDパックは共通使用可能。
PC-9821Nr12,13,15の各機種とPC-9821Nb8,10の各機種のHDDパックはコネクタが
同じなので共用できます。
メルコやIO-DATAなどのサードパーティのハードディスクには、
4.3GBの製品(PC-9821Nr15,13,12で認識できる最大容量)もあります。
ドライバーについて
PC-9821Nb7/C8のページに書いたのと同じです。
Windows 95のディスプレイドライバで困ったら
Windows 95の発売後に出た機種にはOS媒体にドライバが付属していなくて困ることがよくあります。
このNb7も例外ではないので、DirectXからディスプレイドライバを抽出する方法を考えました。
DirectXはゲームのCDや雑誌の付録、ネットからダウンロードと合法的にゲットできるので、
そこからドライバを入手してしまいます。
他の機種でも応用できそうなので、特集ページの「
DirectXからドライバ・INFファイルを抽出する方法」
にまとめました。
2022年リニューアル時のコメント
20年以上たっていますが、DirectXを含む当時のPCゲームや雑誌(CD-ROM付)を入手することは可能なのでこの方法は有効だと思います。ネット上のファイル交換サイトのDirectXは出所が怪しく、マルウェアが仕込まれている恐れもあるので近づかない方がいいと思います。